【JID/JDP】
ワールドインテリアウィーク2020 in JAPAN 開催延期について
JID(日本インテリアデザイナー協会)は1977年にアジア地域から初めてデザイナー団体として
IFI(国際インテリアアーキテクト/デザイナー団体連合)に加盟し、
JDP(公益財団法人日本デザイン振興会)と共に
IFI 世界同時イベントとしてWID(World Interiors Day)(毎年5月後半の土曜日)と
さらに、日本では「インテリアと暮らしを考える週」としてWIW(World Interiors Week)を
毎年5月に全国各地で行ってまいりました。
また本年2月27日にはドバイでの第29回IFI総会に出席し、
今後国際的なインテリアデザイン団体が協力して行う活動について話し合いを行いました。
しかし、今回のCOVID-19の感染が予想以上のスピードで多くの国々に拡大し、
誰もが予想できないほど社会活動や経済状況に深刻な打撃を与えています。
この状況を踏まえ私たちは日本におけるWIW(World Interiors Week)の開催を延期することを決断しました。
JID(公益社団法人日本インテリアデザイナー協会)
JDP(公益財団法人日本デザイン振興会)
World Interiors Day
JID(日本インテリアデザイナー協会)からのステートメント
まさに一時期の危機的な感染拡大を脱した日本。
この急激なパンデミックを経験した社会・世界は、今までの生活スタイルを根本から変えることとなります。
多くを消費し、グローバル経済の中 物やお金が多く循環し廻っていた社会から、医療・物流がエッセンシャルワーカーとして、重要度が再認識されたように「衣・食・住」に対してもこれまで以上に「質」を求める感度の高い社会へと変化していき、人々の暮らしにおいて、「文化的」「クオリティー」「空間・モノのストーリーが見える」「心地が良い」「愛着を感じられる」「安心する」そんな「質」の高い空間やプロダクトの重要度が高まり、「インテリアデザイン」は人の暮らしにとって今まで以上に重要な位置付けとして再考する機会となります。
今年の5月23日のWID(World Interiors Day)のテーマは「nexus」「繋がり」です。
JIDでは日本から世界にWIDメッセージとして以下を発信しました。
「IFI World Interiors Day is designing new normal relationship.」
「IFI World Interiors Dayは新しい世界の関係性をデザインします」
これは価値観の変化をもたらしたパンデミック後にもIFIに加盟する世界中のインテリアデザイン団体同士で「新しい繋がり」を「人と人の繋がり」「人と社会の繋がり」も新らたなワクワクする関係性をデザインし、構築していくというメッセージです。
このパラダイムシフトで人々は自らを変えねばならない機会を得ました。
我々インテリアデザイン団体は社会との新たな関係性を構築し、より「質の高い」エッセンシャルな「住環境インテリアデザイン」の実現に向けて動き出します。
「Creativity can solve almost any problem.
The creative act, the defeat of habit by originality, overcomes everything」
– George Lois
2020年5月23日 丹羽浩之
JID(公益社団法人日本インテリアデザイナー協会)理事長
JDP(公益財団法人日本デザイン振興会)からのステートメント
「インテリアデザイン」は、「生活する」「働く」「学ぶ」などのシーンについて、ハードとソフトの技術を利用し、様々なデザイン領域を繋いで具体化する機能を持っています。
そして、これからの始まる新型コロナウィルスとの共生社会を創っていくにあたっては、人々の新たな知恵の繋がりと共創が必要になってきます。
そのためには、産業や技術を越え、デザイナーが手を繋いで活動(越境)していくことが求められ、人々の新しい生活レベルを高度化することが急務になると思います。
今年度のグッドデザイン賞は「美しさ」、「共振力」の文脈を受け継ぎ、次のステップとして「交感」をテーマに掲げました。
感覚や感性、感動が交わることで、世界中の社会・人に必要とされるデザインが生み出されることを期待しています。多種多様なデザインが一堂に会するグッドデザイン賞では、多くの「交換」する力を発揮するデザインと出会えるはずです。そして、そのデザイン活動は、WIDの今年のテーマである「nexus繋がり」そのものだと考えます。
2020年5月23日 加藤 公敬
JDP(公益財団法人日本デザイン振興会) 常務理事